複数内定で悩んでしまった場合、本当に納得できる会社を選ぶためにすべきこと

新卒の就職活動では、企業の堅調な採用により、学生に優位な状況が続き、複数内定を得る学生が多くなっています。そのため最終的な入社判断に悩む学生が増えているようです。内定先を絞れない理由はさまざまだと思いますが、今回は悔いがない選択をして、納得して就活を終えるためのヒントを考えていきます。

就職みらい研究所(株式会社リクルート)がまとめている、「就活プロセス調査(2025年卒)」では、8月1日時点の大学生(大学院生除く)の就職内定率は、91.2%と例年より早いペースで9割を超えたとされています。また文理別では、「文系」が89.9%に対して、「理系」が94.3%でした。内定取得企業数は平均2.58社ですが、これは個人差が大きくなっていることでしょう。

なぜ内定先が決められないのか?

内定先を絞れない理由は人それぞれですが、「甲乙つけがたく、決断できない」人と「内定企業に決めるか、就活を続けるべきか迷う」人がいるようです。後者は第一志望の企業から内定が得られていなくて、妥協すべきか悩んでしまう人や、自分の希望と異なる進路を取ることに不安を感じる人などでしょうか。

また最近よく聞く、売り手市場なりの例として、「思ったより早く内定がでて、気持ちがついていかない。もっと違った選択肢があるのでは?」と感じる人もいるようです。

自分が納得できる企業を選ぶことが大切

納得感がないまま入社を決めたり、早急に進路を決めたことに後悔があったりすると、結局は早期退職につながる可能性が高まります。労働政策研究・研修機構(JILPT)の調査では、「給与・労働時間・仕事内容などの情報において、採用前の情報と入職後3か月の現実の内容が一致しなかった若者は、3年以内の離職率が高い」という結論を示しています。

終身雇用が形骸化した現代では、長期勤務を前提とした一企業への就職がすべてではありませんが、それでも早期離職は、転職時に業界や企業ともに選択範囲が狭まる傾向があり、転職の際には、入社企業で一定期間活躍して得られた知識・経験が生きてくることを考えれば、できるだけ避けた方がよいでしょう。

そのためには自分に向き合い、納得して、自分らしい決定をすることが大切です。

複数の内定から1社を決めるために行うこと

1.原点に戻り、もう一度自己分析を行う

就活を開始したときに自己分析を行った方が多いでしょう。実際に就活を進める中で考え方や価値観に変化が生じている可能性もあります。自分は仕事を通して、何をやりたかったのか?原点に戻り、自分のやりがいや志向を再確認しましょう。そうすると入社をすることが目的だったのではなく、人の役に立つことや社会貢献度が高い仕事をすること、自分らしい活躍の場を得ることなど、自分が設定していた「就活の軸」が見えてきます。

自己の理解が深まることで、現実の自分と理想とのギャップをどう調整していくか現実的に考えることができるようになります。

2.企業・業界研究を行う

内定後に再度、企業や業界研究を行うことも重要です。就活を通して、企業・業界研究をしていると思いますが、あなたの不安は「志望した企業から内定がでなかったこと」なのかもしれません。魅力ややりがいに焦点を当てて、再び調べなおすことで新たな発見があり、内定企業に対する見方が変わるかもしれません。実際にあなたが企業の一員としてどう活躍していくか、自分の将来像と照らし合わせて、実感を得ることが大切です。

3.さまざまな社員と話す

採用担当者の印象がよいと企業全体の印象も良くなります。会社の雰囲気は、実際に働く部署やチームによって異なるため、複数社員と話す機会を活用しましょう。OB・OG訪問をしたり、内定者懇談会等のイベントに参加したりすることで企業のイメージが明確になる人も多いと言われています。内定者を対象にアルバイトを募集する企業もあります。実際の職場体験を通して得られるものは大きいでしょう。

どうしても現在の内定先ではなく、就活継続で行きたい場合は、一人で思い悩むのではなく、キャリアセンターや就職担当教員にも相談をすることです。総合資格naviの情報にもぜひ注目をしてください!人手不足から建設系の新卒採用は活況が続いており、例年、採用予定数が確保できていない企業から秋採用の情報が入ってきています。皆さんが後悔のない選択ができるよう応援をしていきたいと思います。

 

(本記事は総合資格naviライターkouju64が構成しました。)