WEBテスト対策・建設各社のテストを知る!SPI高得点の目安とボーダーライン【就活情報】

今回は、多くの皆さんが大嫌いな(?)テストに関するお話です。

人物本位の採用を前提に、多くの応募者から「人物をはかる」手段で実施されているのが、SPIをはじめとしたWEBテストです。

テストであるから得点を取り、合格しなければなりませんが、その基準がどこにあるのか?またテスト問題のレベルはどうか?など不安な点がたくさんあるのではないかと思います。なにしろ、応募企業ごとに、たった一回のチャンスしかないのが、WEBテストです。

本記事では、テストの種類や主要企業の実施状況、SPIで高得点を取る目安やボーダーラインについてまとめてみたいと思います。

まずは応募企業のテスト種類を把握しよう!但し基本はSPIから

皆さんが効率よく就活を進めるためにも、応募企業が実施するWEBテストの種類を把握しておくことは、非常に重要です。但し、各テストに共通点がある点や、しばしば使用テストが変更となることもあり、最初の対策は最も多く使用されているSPIから、しっかり準備をしていくことが必要です。

1.SPIとは?

多くの企業の採用選考で利用されている適性検査「SPI」。就活を進めていくと、一度は受ける可能性が高いテストです。リクルートマネジメントソリューションズが開発したこのテストは、「能力検査」と「性格検査」の2つで構成されています。

●能力検査

能力検査は仕事をする上でも必要とされる、知的能力を測る検査で、「言語分野」と「非言語分野」の2種類の問題が用意されています。

・言語分野:言葉の意味や文章の要旨を的確に捉えて理解できる力を測る問題

例・・熟語の成り立ち、文章の並び替え、読解、文章の完成、空欄補充など

・非言語分野:数的な処理や、論理的思考力を測る問題

例・・確率、損益率、速度算、仕事算、年齢算など

※能力検査に英語や構造的把握力の問題が出題される場合もあります。

●性格検査

性格検査は、日ごろの行動や考え方に関する質問から、その人がどんな人なのか、どのような仕事や組織に向いていそうか、などを把握するための検査です。

2.玉手箱とは?

SPIと同様に「知的能力」と「性格適性」を測定するWebテストで、日本エス・エイチ・エルという人事コンサルティング会社が開発しています。SPIは対策問題集などが多数出回っていることから、企業によっては玉手箱を使うというケースもあります。

玉手箱は、「言語問題」、「計数問題」、「英語問題」、「性格適性検査」の4つのジャンルで構成されています。

●言語問題

語句に関する問題は出題されず、長文読解がメインです。短時間で多くの問題を処理する必要があり、論理的読解(GAB形式)や趣旨判定(IMAGES形式)、趣旨把握の3種類に分類することができます。長文を全て読まずに解くのがコツ。

●計数問題

四則逆算、図や表の読み取り、表の空欄推測の3種類に分けられます。計算問題が多く、短時間で大量の問題を処理する必要性があります。そのため、電卓を使い計算を省略化することが肝心です。

●英語問題

論理的読解と長文読解の2種類から構成されています。それぞれ10分間で24問と、短時間で多くの問題を処理する必要があります。そのため、質問を先に読んだり、問題文を全部読まないことが攻略方法の1つです。

●性格適性検査

性格適性検査では、性格と意欲を見極める検査です。この検査で応募者のパーソナリティが企業や職種の求める人材像に合っているかどうかを見極めます。一貫性を保つように答えることが重要になります。

3.Web-GABとは?

Web-GABは、日本エス・エイチ・エルが提供する総合的性診断テスト「GAB」の一種で、適性検査の中でも難易度が高いと言われています。「言語理解」、「計数理解」、「性格適性検査テスト」で構成されています。難易度が高いのは、出題範囲が広く実施時間も長いため、他の適性試験に比べると対策に時間がかかるためです。

●言語理解

数百文字の長文を読んだ後に設問に答えるといった、国語のような形式のテストです。解答する際、文字や文章を入力することはなく、設問に対して以下の3つの選択肢から適切な選択肢を選ぶことが求められます。

A:設問文と本文の内容が合致している。

B:設問文と本文の内容が合致していない。

C:設問文と本文の内容が合致しているとも、合致していないとも言えない。

制限時間は25分、問題数は52問。1問30秒程度で解答する必要があります。

●計数理解

図表やグラフを読み取って答えを導き出すといった問題が出題されます。制限時間は35分で、問題数は40問。電卓の使用は認められています。また、解答は複数の選択肢から、設問の答えに適切なものを選ぶ形式です。

●性格適性検査テスト

性格や思考の癖などを明確にします。制限時間はなく、全部で68問の設問に解答。問題によって異なりますが、「当てはまる」「当てはまらない」から選んだり、「自分に最も近い」「自分に最も遠い」などから選択したりします。

4.C-GABとは?

C-GABとは、日本エス・エイチ・エル社が開発した適性検査で、SPIや玉手箱に並ぶ有名な検査で、高難度のテストです。その理由は、電卓が使えないこと、試験時間が短く、制限時間があること、抽象的な問題が多く、対策が取りにくいことが挙げられます。検査内容は、「知的能力:言語理解」、「知的能力:計数理解」、「知的能力:英語理解」、「パーソナリティ(性格)」の4つで構成されています。

●知的能力:言語理解

約250文字から500文字程度の文章を読み、選択肢と文章を照らし合わせて論理的な判断力を求められます。推理力や抽象度、読解力が必要とされます。

●知的能力:計数理解

主に図表の読み取りが出題されます。ただ、単に図表を読み解くだけでなく、その中から法則性を素早く見つけ出せるかが重要となります。

●知的能力:英語理解

英語で書かれた文章を読み、それに関する問題を解くことを指します。問題数が多く、制限時間が短いため、スピードリーディングのスキルが必要とされます。グローバルな採用基準として国内外の企業によって使用されるため、高い英語力が求められます。

●パーソナリティ(性格)

性格検査では、社交性、利他性、協調性、責任感、ストレス耐性、リーダーシップ、原理主義、自己管理など、多岐にわたる質問が数十問出題されます。これらの質問には正確な回答が求められますが、特別な事前準備は必要ありません。

主要建設企業のWEBテスト一覧

下表は当方調べの「主要建設企業WEBテスト一覧」です。参考としてください。但し、調査後にテストが変更となっていることもありますのでご注意ください。

SPI高得点の目安とボーダーライン

1.SPIテストセンターの仕組み

SPIテストセンターはWeb形式で行われる適性検査で、受検者の解答状況によって問題数や難易度が異なるのが特徴です。つまり、受験者それぞれで異なる問題内容が出題されるため、単に点数を多く取れれば合格できるというわけではありません。

そして、評価方法は偏差値を重視しています。受検者全体の「上位〇%」という割合で合格者が算出されるため、その年の受検者のレベルが高ければそれだけ能力が高い人材を引き抜けるようになるのです。

具体的には、20〜80の偏差値に応じて7段階のレベルで評価されます。以下は偏差値と問題の出現率を示した表になっています。

出典:SPI3公式サイト│リクルートの適性検査

2.SPIのボーダーライン

「言語」と「非言語」であれば、それぞれが7段階に分けられて評価されるため、合格基準はその数値の合計ということになります。イメージとしては以下のような形です。

評価6(言語)+評価7(非言語)=11ポイント

企業によって求められる偏差値が異なるように、合格ラインも一定ではありません。

一般的に名の知れた一流企業であれば、最低でも「言語」と「非言語」の合計は10ポイント以上必要になると言われています。求められる偏差値は60以上が目安です。

まずは、自分の志望企業がどれくらいの偏差値を必要としているのかを知り、それを目標にSPIの対策を進めるのが良いでしょう。

3.テストセンター形式で高得点の目安となる指標

テストセンター形式は受検者の正答率に合わせて問題の難易度が変化するため、WEBテスティング形式よりも高得点を取る目安となる指標がわかりやすいです。

これらの指標は各科目における出題形式や問題数、解答方法などに基づいており、試験の準備や当日の対策に役立ちます。

 

SPI対策・学習の進め方は?

1.同じ問題集を2~3周解く

人間の脳は同じことを繰り返すことで、記憶に強く刻むことができます。そのため、1つの問題集は必ず2〜3周は問くようにしましょう。学習効率を上げるには、正解できなかった部分のみを繰り返し解き、1冊の問題集を完璧にできるようにしましょう。

2.模擬試験を受ける

問題集をひと通り解き終わったら、模擬試験に挑戦してみるのがおすすめです。本番に近い形で問題を解くことで、問題1問にかけられる時間の感覚などもつかめるため、残りの期間で自分が克服すべき課題を明確に把握できるようになります。

WEBテストの得点は短期間で向上させるのは難しく、時間を掛けていくほどに、得点力が上がってくるものです。できるだけ早くから準備を進めて行くに越したことはありません。

またSPI学習で得た得点力は維持できたり、玉手箱など、他のWEBテストに通じたりするものです。そのため、まずは最も多く使用されているSPI対策から開始をしていきましょう。

 

(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)