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大林組がライフサイクルマネジメント(LCM)へ新たな取り組み開始・資源循環データプラットフォーム「myUpcyclea(マイアップサイクリア)」を活用【建設NEWS】
建築業のライフサイクルマネジメント(LCM)とは
建築業におけるライフサイクルマネジメント(LCM)とは、建物の企画・設計・施工・運用・メンテナンス・解体といった全ライフサイクルを通じて、建物の資産価値や効率性、環境への配慮を最大化するための手法を指します。
ライフサイクルマネジメントにより、環境負荷低減、長期的なコスト削減、省エネルギー、建物資産価値の向上が期待されます。特に環境配慮型の建築物は、持続可能性が重視される社会において高く評価され、売却や賃貸の際にも高い市場価値が維持できます。
大林組が取り組む新たな建設資材循環利用の推進
株式会社大林組は、Upcyclea社(アップサイクリア、本社:フランス・パリ)が開発した資源循環データプラットフォーム「myUpcyclea(マイアップサイクリア)」を活用して、建設資材の環境性能や、建設解体資材のリユース可能性を可視化し、建設資材の循環利用を推進する取り組みを開始しました。
大林組はこれまでも建設資材の循環利用として、既存建物の構造材を生かした建物のリノベーションやコンバージョン、耐震改修などに取り組んできましたが、内装材や設備機器のリユースは、仕様・寸法の違いや施工生産性の低下などが課題となり、多くは廃棄、またはリサイクルされることが多く、そのままリユースされることは希少でした。
資源循環データプラットフォーム「myUpcyclea」とは?
今回、日本で初めて導入を決定した、myUpcycleaは、建設資材の環境性能情報(デジタル製品パスポート)に基づき、CO2排出量や水使用量、建設資材の循環性、安全性などを比較して、リユースによる環境負荷削減効果を可視化し、建設資材のトレーサビリティや品質状況など、建物全体のライフサイクルマネジメントの状況を数値データとして生成・可視化・記録します。
また、AI機能を搭載し、解体現場で生じるリユース可能な建設資材の供給情報と新築工事現場の需要情報をマッチさせる機能も有しています。
出所:大林組2024.10.23プレスリリース
建設資材の循環利用推進に向けた大林組の取り組み
建物解体現場はリユースやリサイクル可能な資材の供給源といえます。解体現場から供給可能な資材の情報と、新築現場の需要情報、リユースにより得られる各種効果の指標をmyUpcyclea上に集約することにより、新築現場関係者に 建設資材の循環利用を促します。
大林組は、2024年9月から2025年3月にかけて、建設資材のデータ入力、各種環境データの数値化や活用、資材の環境情報データベース構築、外部システムとの連携など、myUpcycleaを活用した各種機能実証を、大林組の解体現場と新築現場(技術研究所新実験棟)で行い、myUpcycleaの適用拡大に向けた課題抽出と解決策検討を進めます。
そして、2025年4月以降、myUpcycleaの適用現場数を増やし、利用を推進していきます。
出典:仏 資源循環データプラットフォーム「myUpcyclea」を活用し、建設資材の循環利用推進に向けた取り組みを開始(大林組2024.10.23プレスリリース)
(本記事は、総合資格naviライター、kouju64が構成しました。)