建築学生の日常               ~日本大学3年~

Q1建築を志したきっかけと現在の大学に進もうと思ったきっかけ

手書き製図の楽しさと難しさに惹かれた

元々はインテリアに興味があったことから軽い気持ちで建築系の専門学校のオープンスクールに参加しました。オープンスクールでは製図版を用いた手書き図面を書く体験をさせていただきました。そのときの製図体験の楽しさにいたく感動したことを今でも覚えています。この経験が大きなきっかけで建築を勉強したいと思うようになりました。

在学している日本大学に進学を決めたきっかけは、日本大学の模擬授業を受けたことでした。地域に密着した建築を考えるという授業内容でしたが、教授の講義のわかりやすさと講義内容の面白さ、また専門学校よりも大学に通ったほうがより長く勉強できること、いろんな人と関われることが魅力であると感じ日本大学に進学を決めました。

 

Q2好きな授業とその理由

建築を都市計画という広い範囲で見たくなった

私は大学で「建築設計」の授業に一番力を入れていました。設計をしていく中で、自分の設計した建築が周辺の地区にどのような影響が与えられるのか、また周辺建築やまちの人にいい影響を与える建築はどういったものなのか考えるようになり、ひとつの建築よりももっと広い範囲である「都市計画」というアプローチから考えたいと思うようになりました。そのなかで大学2年前期の都市計画の授業で、日本の都市計画制度について勉強する機会があり、その勉強がとても楽しかったです。現在は都市計画系の研究室に所属しています。

 

Q31週間の大まかなスケジュール

月曜日 7時半起床 2限授業 、設計課題、2時就寝

火曜日 8時起床 授業なし、設計課題、4時就寝

水曜日 7時起床 2~4限授業 課題のまとめ 0時就寝

木曜日 6時半起床 1、4限授業 、22時半までバイト、1時就寝

金曜日 8時起床 授業なし、16時までバイト、21時までクラブチームで練習、1時就寝

土曜日 8時起床 フリー、または設計課題 2時就寝

日曜日 9時起床 フリー、または設計課題 2時就寝

 

Q4)設計課題等で作成したもの

私の設計作品

2年次前期課題 こども食堂 「地域を育てる」こども食堂

調査の結果から、ファミリー層が多いこの地域の課題は家庭同士の交流が見られないことが課題であると思いました。そこで今回設計するこども食堂をきっかけに地域交流が促進され、より暮らしやすくなる地域を作れるようなこども食堂を計画しました。

2年次後期課題 地域センター 境界をぼかす

「公共空間」の在り方を見直した提案になっています。目的をもった人が利用する内部空間と目的をもたない人が利用できる外部空間の境界をぼかすように公共空間を配置することで、より地域拠点となるような建築を計画しました。建物のフレームを外部まで延長させることで外部と内部を連続的に繋ぐ操作を行っています。

2年次後期課題 サテライトキャンパス ずれを見せる

千代田区神田にサテライトキャンパスを設計しました。このキャンパスは自分たち自身が利用することを前提に計画したものです。大学に通学することの意味は様々な人との交流にあると感じ、学部生、院生、教授がフレキシブルに交流できるような計画をしています。

3年次前期課題 複合施設 オモテウラ

南青山は豪華なブランドショップが立ち並ぶ表の通り、その裏には閑静な住宅街が広がるという2つのキャラクターを持った街です。そこで商業施設を「オモテ」、住居を「ウラ」の空間と仮定し、オモテとウラが混在し「オモテウラ」のある建築を計画しました。

 

Q5)大学に入って大変だったこと

生活が建築に浸食される日々

毎週図面と模型をつくって持っていかないといけないし、一週間必死になって考えたアイデアも先生に一瞬にして論破されることだって珍しくありません。その上に、設計課題だけでなくほかの教科の勉強も平衡して行わなければなりません。でも大変なのは自分だけではないので、同じように頑張る友達と一緒に課題を行ったり、設計のエスキスをしあったり切磋琢磨して取り組むことが大変な日々の中でも楽しかった思い出です。

 

Q6)これから建築を志す後輩(高校生以下)へのメッセージ

スタートラインはみんな同じ

「建築学科に行きたいけど、建築のこと何もしらない」と思い躊躇する人もいるかもしれません。でも、入学してしまえばみんなスタートラインは同じです。そこから自分がどういう風に建築と向き合っていくかがとても重要であると思います。建築は学べば学ぶほど疑問点がどんどん増えて、それを知れば知るほど本当に面白さを感じる分野だと思います。建築を勉強し建築を知ると、街の見方一気に変わります。大変なことも多い建築の勉強ですが、大変さも結構楽しかったりするので興味のある人はぜひ建築を志すことをおすすめします。

 

Q7将来の夢

県庁職員になりたい

県庁職員として地域に密着したまちづくりに携わる事が将来の目標です。夏のインターンシップで県庁にお邪魔させていただいた時にそのまちに密着したまちづくりや都市整備を行っていることを知り、実際に現場をみさせていただいたときに地域の方に対して丁寧に対応している職員の方の姿をみて、地域の方のためになにか寄与できる仕事がしたいと思うようになりました。県庁を目指す理由は、アットホームな職場と職員の方の暖かい人間性に惹かれたからです。私もこんな方たちと一緒に仕事をしたいなと思っています。