カテゴリ
フリーワード
【就活情報】就活・卒研発表に役立つ「あなたのコミュ力を向上させる方法」
仕事からプライベートまで、あらゆる場面で人間関係の構築に必要な「コミュニケーション能力」。あなたはご自身のコミュニケーション能力に自信がありますか?
総合資格naviを閲覧している人の多くが就活生になると思います。
日本経済団体連合会が2017年に実施した「新卒採用に関するアンケート調査結果」では、新卒採用の際に、選考で重視する点として「コミュニケーション能力」が15年連続で1位となっています。
そんなこともあって、コミュニケーション能力の重要性は、誰もが意識するようになっていますが、反面、「どうしたらコミュ力が上がるのか?」というシンプルな方法がなかなか用意されていないのが現実です。
そこで本記事では、「対策本を買う」とか、「研修に参加する」のとはちがい、まったく費用をかけずに実行できる解決策を提供していこうと思います。
コミュニケーションとは何?まずはそこから!
コミュニケーションの語源はラテン語の「コミュニス(communis)」で、「共通」という意味になります。つまりコミュニケーションとは「双方向の情報共有や意思疎通」のことになるのですね。
コミュニケーションでは自分の意思・意見を伝達することよりも、「相手から情報を受け取ること」の方がより重要です。
社会にでると「外交的で話し好き」という人が多く現れるものですが、その中には「いつも自分の主張ばかりで、こちらの気持ちを察してくれない」嫌われ者も、一定数います。特に営業職では「外交的な話し好き」よりも、おとなしくて話下手な人が、多くの人から信頼を得て好成績を得るということがよくあります。
皆さんが「コミュ力を上げたい」と思えば、それには相手が必要で、一人で考えている限り、永遠にコミュ力は上がりません。日頃から人間関係を築く努力をすることが必要不可欠となりますけれど、いまさら周りの人には働きかけられないマンネリ感や諦め感があるのであれば、より多くの人と話せる場所に自ら飛び込んでいくことが最善策となるでしょう。
コミュニケーションの方法は言語だけではない
コミュニケーションの方法には言語と非言語の2種類があります。
1.言語(バーバル)
バーバルコミュニケーションとは、意見や知識・価値観を言葉にして伝えることです。頭の中で考えていることを伝えるには、言葉選びが重要です。言葉選びが適切ではない場合は相手に誤解を与える可能性があります。また、相手の言葉を正確に受け止めることもコミュニケーションに含まれます。
2.非言語(ノンバーバル)
ノンバーバルコミュニケーションとは、表情や目の動き、身振り手振りといったジェスチャーなど言葉以外で考えや気持ちを伝えるものです。相手に正確な情報を伝えたり、相手の情報を正確にくみ取ったりするには、非言語によるコミュニケーションは欠かせません。
メラビアンの法則とは?
メラビアンの法則とは、第一印象に関する研究で、アメリカのアルバート・メラビアンが1971年に発表した法則です。
1.第一印象は出会って数秒で決まる
2.判断に優先される要素は上図の割合となる
視覚情報で55%印象が決まってしまう。逆にいえば「見た目」を磨けばすべてが好転していく可能性が大きいということです。
就活や研究発表会では、フレッシュな印象のスーツ姿で臨むことが重要ですね。結婚式や告別式に必ず正装で参加することや、スティーブ・ジョブズがいつもイッセイミヤケの黒いタートルネックを着ていたのも、第一印象を演出するためだったのですね。
そして「話の内容」よりも、聴覚が認識する「話し方」の方がずっと印象が高いということです。「話し方は練習できるかな」これも重要なポイントです。
コミュニケーション能力を構成する4つの要素
コミュニケーション能力を構成する要素には、上図の4つがあると言われています。
言語は「正確に伝え、正確に受け取る」ために重要であり、非言語は「信頼関係を築く」ために重要な要素です。
①自分が言いたいことを「伝える力」
頭の中で考えていることを言葉にして、相手にわかりやすい表現で伝える力のことです。
➁相手の言葉を「聴く力」
重要なのは、「相手の話を最後までしっかりと聴く」という姿勢と態度です。
自己主張を優先して、相手に先回りして話し始めたり、相手の話を途中でさえぎって質問したりする人がいますが、印象が悪く、相手は「自分の話は聴いてもらえない」と感じるので良好な関係を築くことができません。「聴く力」は相手の伝えたいことを理解する力でもあります。
③非言語で「伝える力」
非言語は、目の動きや表情、声のトーン、身振り手振りなどです。
相手が話しやすい雰囲気を作るために、非言語のコミュニケーションが重要です。相手にしっかりと聴いていることを伝えるために、相手の方へ体や視線を向け、うなずいたり、あいづちを打ったり、表情で反応をしたりなどを行いましょう。
④非言語を「読み解く力」
相手の感情や言葉の裏に隠された本当の思いなどをくみ取るうえで重要になるのが、非言語を読み解く力です。
たとえば相手が感謝の言葉を述べつつも、表情が暗かったら、他に本心があるのではないかと推測ができます。人は気持ちに寄り添う姿勢や、共感する態度に信頼を寄せるので、信頼関係を築くうえで重要なスキルです。
本来、「読み解く力」は、誰でも本能的に持っている力ですが、相手と関係が浅いと気づきにくい面もあると思います。そのため、読み解く力を鍛えるためには、「相手に興味・関心を持つこと」「相手を観察すること」「情報をストックして予想すること」が重要です。
日頃から取り組める「コミュ力を鍛える方法」10選
家族や友人、先生と会話する際も、普段から意識して取り組んでください。
1.会話はキャッチボール。お互いのバランスを意識すること
会話ではお互いに話す割合が4~6割だと話が弾む傾向があります。こちらが話しすぎると、相手は一方的に感じて話を聞いてもらえないかもしれません。反対に相手の話を聞くばかりだと、興味・関心がないと思われてしまう可能性があります。バランスを意識したコミュニケーションが必要です。
2.人の話をしっかり聴く(傾聴力)
相手をよく観察して、何を主張したいのか正確に聞き取るように努めましょう。傾聴の目的は、相手の立場に立って、言葉の裏にある真意まで理解することにあります。最後まで聴いたら、質問をして会話を広げるなど、しっかり聴いて理解に努めている姿勢を示すことが信頼関係の構築に役立ちます。
3.相手の意見や価値観は否定しない
相手の意見や価値観を否定せず、興味や関心を示すことが大切。「なるほど!」、「そういう考え方もありますね」、「納得しました」など、適宜うなずきながら理解する姿勢を示すことが重要です。
4.意見の要点をまとめて確認する
会話の中で、相手の意見や複数の異なる意見を整理して要約します。わからないことや、気になることは「つまり、こういうことで良いですか?」と確認すると、思い違いを減らすこともできます。
5.相手が必要とする情報は正確に伝える
タイミングを外さずに、相手に必要な情報を正確に伝えるように心がけます。場面に応じて、口頭・電話・メールなどを適切に使い分けしましょう。
6.自分の意見は論理的に主張すること
意見は道筋を明確に論理的に伝えることが重要です。なぜそう思うのか、理由や根拠を具体的に伝えるために「結論→根拠→具体例→結論」となるPREP法を活用してもよいでしょう。ただ会話では、相手の理解度を考慮して、話すスピードや言葉遣いを工夫しましょう。
※PREP法は過去記事をご参考に
【就活情報】PREP法をマスターしよう!自己PRは、説得力のあるアピールで差をつけよう!【例文付き】
7.相手の立場を尊重すること
相手は自分と異なる立場であるということを前提としましょう。相手の意見、社会的立場や自分との関係、場の状況を踏まえて、言葉遣いや態度など適切な対応をとるようにしましょう。
8.ルールを尊重する
組織・集団では共通するルールや認識に沿った行動をすることが望まれています。この前提を外すと良いコミュニケーションがとれなくなりますから、注意する必要があります。
9.レジュメや図表などを用いる
プレゼンテーションや提案などは、わかりやすさが第一です。文章だけでは伝わりにくい内容は図表などを活用していきましょう。相手に失礼にならない場合は、スマートホンやタブレットの画面を見せることも有効です。
10.ウラオモテのない本音の姿勢が重要
明るく大きな声の他に、笑顔や落ち着いた表情、相手の目を見るなどノンバーバルコミュニケーションを意識しましょう。また普段から本音を話すなど、ウラオモテのない姿勢を示すことで信頼度も上がります。
アルバイトを通して「コミュ力が鍛えられる」
アルバイト経験は就活だけではなく、社会に出ても活かせるものです。アルバイトでは、仕事を通して年齢や立場が異なる多くの人と接するので、コミュニケーション能力が格段に鍛えられます。
●接客業
接客業の特徴は、お客様をもてなすこと。質問に答えたり、注文を取ったり、案内をしたりとさまざまな形で直接やり取りできます。「ありがとう」と感謝される喜びや、クレームを受けて謝罪をするなど人心の機微に触れることで、コミュニケーション能力は大きく開発されます。
●飲食店スタッフ
他スタッフとの連携プレーやチームワークが求められるので、職場でコミュニケーション能力を向上させることができます。またお客様の注文を受けるだけではなく、気持ちよく食事をしていただくために、テーブルを拭いたり、水を注いだり、気配りを学ぶこともできます。
●販売スタッフ
接客マナーが身につくだけではなく、お客様の好みやニーズを察知して提案するスキルや、お客様に最新トレンドを提案するなどのコミュニケーション能力が養われます。
●家庭教師、塾講師
子供にわかるように教えるには、何がどうわからないかを聞き取り、理解して、対話を通して学習をさせ、苦手分野を克服させたり、目標得点を達成させたりしなければなりません。自分が説明したことを生徒が理解できているか、常に気を配りながら授業を進めていけば、自然と高いコミュニケーション能力が培われます。
まとめ
コミュニケーション能力は、日頃から意識する習慣と実践の積み重ねで向上していくものです。対策本を読んだだけ、研修に一日参加しただけでは身に付かないものです。また短期間でマスターするべきものでもなく、継続していく心がけが重要です。
特に若い人は「相手の話をしっかり聴く」ことは苦手なものです。友人同士ではLINEで短いやり取りをしただけで意思疎通ができるかもしれませんが、社会にでればしっかりと対話をしなければ相手の考えを把握することはできません。筆者の経験では、口下手とか、人見知りする人の方が、むしろしっかりとコミュニケーションが取れている印象もあります。
アルバイトを対策に取り上げましたが、学外活動やボランティア活動に参加するのも良いと思います。 今日から、コミュ力向上を意識してはじめていきましょう!
(本記事は総合資格naviライター kouju64が構成しました。)