特集【9】大林組が開発。CO2排出量削減効果とコストを比較検証できる「カーボンデザイナー E-CO BUILDER™」【建設DX】

株式会社大林組は、建物計画の初期段階でCO2排出量削減効果と、コストの増減率を瞬時に比較検証して、お客様の方針決定を支援するシステム、「カーボンデザイナー E-CO BUILDER™(エコビルダー)」を開発しました。

「カーボンデザイナー E-CO BUILDER™」開発の経緯

2050年カーボンニュートラルの実現に向け、建設時、建物運用時のCO2排出量削減は重要な課題となっています。基本計画のような早期段階で、未確定な部分があっても、投資効果を検討したいという顧客ニーズは年々高まっており、建築物の詳細な仕様が決まっていなくても、大林組のCO2排出量予測システム「カーボンデザイナー(R)」と建築物省エネ化設計ツール「ZEB Ready簡易評価システム」をそれぞれ発展させて、連携させることで、建築物運用時のCO2排出量削減効果にフォーカスし、営業から設計まで包括的に利用可能な「カーボンデザイナー E-CO BUILDER」を開発したものです。

「カーボンデザイナー E-CO BUILDER™」の機能

1.初期計画案でシミュレーション可能

本システムは、計画地を地図上で指定し、仕様設定を切替えて瞬時にシミュレーションができます。敷地や計画案の情報を基に、顧客の希望を加えて、仕様・予算の検討を進めることができます。(下図は計画情報入力画面)

出所:株式会社大林組

2.詳細な建築仕様、設備仕様の設定

建築物の幅、奥行き、階数を指定することで、延べ床面積やZEB認定における基準ビルの数値が算定されます。加えて、建築仕様、設備仕様を設定すると、基準ビルに対する省エネ効果やCO2排出量の削減効果が算出され、同時にコスト変動も算出されます。

3.効果とコストの見える化でお客様の方針決定を支援

シミュレーション結果は、建設時と建物運用時のCO2排出量の削減効果、建設時のコスト、運用時の年間コスト、BEI値として表示されます。各種数値を変更すると、瞬時にシミュレーション結果が算定され、さまざまなパターン検討が可能になることで、顧客の迅速な方針決定を支援します。(下図はシミュレーション結果画面)

出所:株式会社大林組

今後の展望

現在、「カーボンデザイナー E-CO BUILDER」はオフィスビルのみを対象とするため、今後は開発を継続して、適用される建物用途を拡大するとともに、カーボンニュートラルにつながるソリューションを拡充していきます。

本記事は下記、大林組プレスリリースを参考としています。興味がある方は、ぜひご覧ください。

出典:大林組プレスリリース2024.11.14

建物計画の初期段階でCO2排出量削減効果とコストを比較検証できる「カーボンデザイナー E-CO BUILDER™」を開発

 

(本記事は総合資格naviライター kouju64が構成しました。)