【建築学生団体・紹介】岡山理科大学 a’sF
岡山理科大学工学部建築学科の学生団体「a’sF(エーズエフ)」は、学生有志で「学年を超えた交流」を生み出す!
a’sFとはarchitect’s fertilizerを略した名称です。建築学科の学生有志で結成したa’sFは、「建築の活力を高め、業界の育成を促進させる」という理念と志から団体名を決めたそうです。
入学当初は一般教養科目の授業が中心で、建築について知る機会が少なく、後期に設計授業が始まる頃になっても、建築のイロハや模型のつくり方、PCソフトの知識も経験もない状態です。ゼミ配属前は授業を通して先輩から助言を得る機会がない。そこで2.3年生が中心となって1年生を巻き込み、学年を超えた交流の場を創出し、他大学や企業と協働していくことを目的として、2022年夏に本団体が結成されました。
岡山理科大学 a’sFのすごいところ!アピールポイントやメリットなど
2024年度代表を務める岡山理科大学 工学部 建築学科3年 岡碧優さんに、a’sFの「すごいところ」を3つ挙げていただきました。
・Point1:先輩・後輩の縦の繋がりができる!
・Point2:学生が企画・運営し、大学の講義だけでは学べないことにチャレンジする!
・Point3:他大学の建築学科と交流できる!
上記Point2の具体例として地域企業に「グランピング施設案」をプレゼンするなど、学外の大人達とも直接応酬できたことが大きな刺激になったそうです。
下図はサークル説明会資料に記載された「設立目的」です。
顧問は増田俊哉教授ですが、先生が他大学で指導されたり見聞きしてきたことから「学生が自主的に活動する」ことの大切さを重視されて、学生達の活動を見守っていただけ、必要な時には助言をいただけるとのことです。
a’sFの主な活動
a’sFがこれまで取り組んできた主な活動は下図の通りです。
上記の他に「名建築巡り」や建築新人戦などの「設計展見学」や「建築家講演会の聴講」、ワークショップなど、メンバーの希望や発案を歓迎しています!みんなでサークル活動をつくっていきましょう!
不定期ですが外部から設計依頼をいただくことがあり、カフェ設計は2023年2月に行いました。時折、企業様とタイアップしたプロジェクトに取り組んでいて、現在も岡山理科大学サッカー部や地域企業とともに、サッカー部のクラブハウスをつくるプロジェクトを進行中です。
大学内で年4回、定例開催しているイベントは「設計課題発表会」です。詳細な内容は後述しますが、建築学科の技術の底上げを目指した取組です!
■定例会:「設計課題発表会」など学内定例活動はオンライン配信(ZOOM)
対面型イベントは、岡山理科大学 建築学科 製図室で開催しています。
■年間スケジュール(2024年度の例)
a’sFの活動紹介
■サークルオリエンテーション 4月
新1年生が入学すると、サークルオリエンテーション(説明会)を開催します。先輩ならではの助言を交えて活動内容をアピールします。2024年は建築学科主催の新歓BBQが開催されたので、メンバーも参加して1年生と懇親を深めました。その成果でしょうか?2024年は1年生入会が倍増しました!(笑)
■座談会 5月
サークルオリエンテーションで興味を持ったけど、まだ入会を迷っている学生や先に入会済の学生に面会する機会として、5月第三週頃に「座談会」を実施しています。フランクな対話を通して活動に対する質問に直接お答えしていますが、先輩と後輩がお互いに仲良くなれる場として、雑談などを交えて楽しく開催しています。
また、体験版として「設計課題発表会」の実演を見せたりもしています。
■他大学交流会6月
岡山県立大学や岡山大学と連携して、初めて「3大学建築交流会」を開催しました。内容は各大学の設計課題発表や、大学・学年混合の即席チームによる即日設計(3時間)です。他大学・他学年とのグループ設計は、同じ大学・同じ学年のグループでの設計とは段違いの難しさでしたが、良い経験となりました。各大学の特色なども知れて有意義な時間を過ごせました。
講評には岡山県立大学の先生と岡山理科大学の先生に参加していただきました。他大学の教授に講評していただく貴重な機会となりました。
この時、岡山県立大学の学生団体「建築サロン」や岡山大学の学生達と合同でイベント企画に取り組んでいく構想が芽生えるきっかけとなりました。
■設計課題発表会 7月、9月、11月、1月
岡山理科大学では、2.3年生は設計製図講義で、年4回、課題に取り組みます。授業では最終講評でプレゼンボードや模型まで作成して発表を行い、優秀作品が選定されますが、授業で発表が終わった2.3週後に、「2.3年生の優秀作品と希望者による設計プレゼン」を「設計課題発表会」としてZOOM配信して、1年から3年生メンバーで発表を聴講し感想や質問を交わしています。
授業では同級生の発表しか聞けず、講評は教授から受けるだけですが、サークルでは学年に関係なく、学生同士で質問や意見を交換できるため、縦の繋がりが強固となり、上級生から下級生へ教えていく流れがつくれます。
本当は先輩の授業も聴講したいと思っているのですが、3年の設計講義の時には、1年生、2年生は他の授業が入っていて聴講が叶いません。それなら最も参考になる優秀作品のプレゼンを披露していただいて、自身の学びとし、次に設計する際の参考として、さらに良い作品を目指せるようにという目的で実施しています。
■他大学交流会9月→2月
【合同学生団体設立に向けて】
6月に開催した「他大学交流会」で、岡山理科大学a’sF、岡山県立大学 建築サロン、岡山大学の学生が合同団体を設立して活動していこうという構想が生まれましたが、中心となるメンバーで、7月、8月と打合せをして準備を始めました。
9月末に開催した他大学交流会では、各大学の課題発表やトランプゲームなどで盛り上がった他、合同団体の発足表明を行い、2月に合同卒業設計展を実現すべく準備を進めていくことになりました。
■CAD講習会9月・1月
CAD講習会はスクール形式ではなく、希望者にマンツーマンで教えていきます。岡山理科大の授業ではRevitしか使いませんが、9月は1年生が授業では未使用で、ソフトをインストールすることから行いました。
9月は参加者も少なかったので、1月末に5時間の講習会を再び実施します。この時はRevitに加えて、Archicad、Rhinocerosも教えていく予定です。使用経験がある先輩が後輩に直接操作指導する形式です。
岡山理科大学 a’sFメンバー構成(2024年度)
・合計人数:28人(男性:12人、女性:16人)
・学年人数: 4年2人、3年6人、2年7人、1年13人
岡山理科大学 a’sF各種情報
代表(2024年度)
岡山理科大学 工学部 建築学科3年 岡碧優
代表メールアドレス : archite905@gmail.com
各種URL
・Instagram : 公式インスタグラム(archi_tect_f)
※本記事に掲載した図版・写真は、岡山理科大学 a’sF提供によるものです。
(本記事は、総合資格naviライター kouju64がインタビュー取材を行い、記事構成しました。)