建築学生の日常               ~東北工業大学修士1年~

東北工業大学大学/建築学研究科建築学専攻 修士1年


Q1)建築を志したきっかけと現在の大学に進もうと思ったきっかけ

ものづくりの道へ

祖父が佐官職人であったため、小さい頃からものづくりが身近にありました。また、東日本大震災の際に停電・断水のため約1ヶ月間、自宅近くの中学校で避難所生活を送りました。避難してきた人の中で、家を流された人々の表情から、建築は人間が常に生活をする場でもあり、必要不可欠なものだと気付かされました。そのことから、災害に強いだけではなく、人々が安心して暮らせる、「笑顔」が溢れる強い街を作りたいと考え、建築を学ぼうと思いました。

東北工業大学が建築学部建築学科を設立した年で、建築学部をもつ大学はあまり多くないので、建築に特化して研究を行いたかったので、とても魅力的に感じました。建築に興味を持つことはとても素晴らしいことであり、さらにその先の未来の可能性を広げることができます。サークルに入っている人も多く、プライベートも充実できると聞いて、選びました。

 

Q2)好きな授業とその理由

建築設計で先生とエスキス

建築のメインでもある設計の授業がとても好きでした。自分の考えを先生に共有して、アドバイスをもらい、より良いものになるようにまた考えるということの繰り返しですが、最終的にはとてもかっこ良いものができあがります。また、周りの人たちの考え方を見て、そういう考え方や見方があるのかと、視野を広げることができます。提出間際には徹夜をすることもありましたが、みんなで集まって作業するなど、楽しい思い出しかありません。辛い時もあるかもしれませんが、振り返れば自分の力になるものが多いので、全力で楽しんでもらいたいです。

 

Q31週間の大まかなスケジュール

月曜日 8時起床 24限授業 24時就寝

火曜日 8時起床 全休 21時までバイト 25時就寝

水曜日 8時起床 2、4限授業  24時就寝

木曜日 8時起床 2、3限授業 21時までバイト 25時就寝

金曜日 8時起床 ゼミのみ、3限TA 24時就寝

土曜日 7時起床 コンペなどを考える 24時就寝

日曜日 7時起床 資格学校 25時就寝

 

Q4)設計課題等で作成したもの

初めての設計

初めての建築設計の授業で作ったものを紹介します。5m×5m×5mの空間に立方体を3個以上使って、好きなものを作るというものでした。考えを模型に落とし込む作業が一番難しかったです。何回もスタディして模型を作り直して、納得いくものができました。初めて模型を作り、その楽しさと難しさに気づいた作品でした。各班で、選抜者が発表する形でしたが、選抜していただいて、みんなの前で発表する機会をいただきました。とても緊張したのを覚えています。

 

Q5)大学に入って大変だったこと

設計とテストのダブルパンチ

設計はブラッシュアップをしようと思えば永遠とできる上、何か一部で躓くと他を進められないということが起こり得るが締め切りは締切として存在するため、無闇にこだわらずある程度妥協しながら、締切まで逆算しながら進めなければいけないことになれるまで大変だった。

 

Q6)これから建築を志す後輩へのメッセージ

日本の未来を作ろう

建築は人々の生活とは切っても切り離せないものです。建築を志すことは、人々を支えること、日本を作ることにつながると思っています。普段何気なく歩いている街の見方だったり、建築物の写真の撮り方だったり、たくさん学ぶことがあり、ただの散歩が面白く見えることだってあります。君たちが考えた建築が人々を支え、日本を作り、世界を変えるかもしれません。一緒に未来を作っていきましょう。

 

Q7)将来の夢

人々のための建築を

東日本大震災をきっかけにこの道に進むことを決め、いつか人々が笑顔になる建築物を作りたいです。ただ建築物を作るだけではなく、竣工した一瞬だけ人が集まってくるだけではなく、ずっと人々に愛される建築に携わりたいです。建築がその周辺敷地に与える影響はとても大きいので、遠くからその建築に訪れる人に笑顔になってもらうだけではなく、近隣の皆様にも迷惑をかけず、逆に迎え入れられる、笑顔になってもらえる建築物を作りたいです。そして、いつか自分の子供ができたら、「この建物、僕が作ったんだよ」って言いたいです。

 

Q8)今考えている事や伝えたい事

大学生という期間は、学生の最後の位置付けであり、好きなことができる最後の期間と言っても過言ではありません。好きなことを好きなだけして、日本全国や海外など、行きたいところに好きなだけ行った方がいいと思います。やりたいことをやり尽くして、社会に出ていけるようにしてもらいたいです。