【重要】まだ間に合う?「卒業研究発表会」直前チェック!【発表者&聴講生】

最初に本記事主旨説明です

ご存じの通り、「卒業研究発表会」とは、卒論の成果を教授陣や先輩、後輩の前で発表する会です。大学によっては卒論審査を兼ねることも多く、「発表+質疑応答」で構成されます。1人あたりの発表時間は質疑応答を合わせて、20分程度が一般的です。

最近は12月に卒論提出を行う大学も多くなっていますが、一般的には年始1月上旬に本提出を設定して、「卒業研究発表会」を1月下旬から2月初旬とする大学が多いのではないかと思います。

発表者にとっては、発表時間はわずかでも、準備に多大な時間を要し、人によっては大変緊張する場面でもあります。不安ですよね?大変ですよね?

しかし、研究の締め括りとして、ここは満足のいく、悔いの残らない発表を目指さねばなりません。

また学部3年生など聴講する後輩達には、「来年度は研究発表するのだから聴講して参考にするように」と指示がでますが、意識高く有意義な参加ができる学生から、「何を見聞きすればよいか?よくわからない」学生まで、実態は様々であると推察します。

時期的にはまさに直前ギリギリのタイミングではありますが、本記事では「最終・直前チェック」として、発表準備に関するアドバイスをお届けしようと思います。

卒論発表プレゼンの構成は?

卒業発表のプレゼン資料は、発表時間に合わせて、「1分1枚」が基本です。

発表時間が15分で、枚数15枚程度の場合は下記が標準的な構成となります。

卒論発表、スライドの作成は?

図やグラフを使う場合が多いと思いますが、鉄則は「文章説明を入れない」ことです。

「発表スライドは紙芝居に徹する」ことが秘訣です。

※標題や図示しているものが何か説明は別です

つい不安になって文章説明を入れてしまうと、発表聴講している人は、文章を読んでしまい、発表を聞かなくなる。

発表する人は、スライドの説明をそのまま読み上げるような説明になってしまい、印象がよくない。グラフや表には最低限、データ名のみとして、自分の言葉でグラフや表のデータから読み取れることをはっきり説明した方がインパクトは増します。

●1枚のスライドで伝えたいことは、重要論点ひとつにしぼる。

●スライドは一方通行(スライドは進むだけで、前のスライドに戻らない)

●使用色は3色までに。可能ならば2色。強調ポイントを赤色など。

●基本は「4:3」、指定がある場合は「16:9」など

最近はPCや液晶パネルのアスペクト比は16:9が多くなっています。但し、4:3でも表示が可能ですし、レイアウトを決める際や資料を印刷した場合は4:3の方がすっきり見えます。

●推奨フォント(見やすいこと(視認性)。きれいに見えることを優先)

・日本語:ゴシック体(WINはメイリオ・游ゴシック)(MACの場合はヒラギノ角ゴシック)

・英語:Sans Serif (サンセリフ)体(WINはArial・Century Gothic)(MACはHelvetica)

●推奨フォントサイズ

・20ポイントから24ポイント

※投影された際に、室の後ろから見えることを想定してサイズを決める)

●ページ番号をつける

※質疑応答の際に、「3ページのグラフについて質問です」といえるように。

●余白を意識する

※画面いっぱいに作成すると、図が切れたり、後ろから見にくくなったりするためです。

発表用の原稿は作成が必要か?

最初は指導教員の指示に従ってください。(練習や確認用に作成指示されることもある)、特に指示がない場合は、作成をしないことをお奨めします。

筆者も講演経験が多いのですが、原稿を作成して、うっかり発表会に持ち込んでしまうと必ず失敗してしまうのです。これは、つい手元の原稿を読み上げるようになってしまったり、緊張してどこを読んでいるかわからなくなったりするからだと思います。

スライドを見ながら順番に、自分の言葉で解説できるように練習を重ねましょう。

不安な場合は最初だけ作成してみて、読んだら捨ててしまいましょう。

発表の時に原稿・スマホを手に持たないで!

卒論発表で手に原稿をもつのは、なるべく控えてください。

手に持ったiPhoneやスマホを見てプレゼンをした場合は、例外なく、教員から不評となることは覚悟してください。

つまりやめた方がよいです!

発表スライドに特殊なエフェクトを入れないこと

意匠系の学生に多いですが、「建築家講演会」を意識して、スライドに映像、音声、アニメーション、CGなど特殊効果を入れる場合があります。

失敗の危険性が高くなり、やめた方が無難で、研究評価において加点はありません。

外部の設計展では有りかもしれませんが、学内発表ではウケ狙いは控えて慎重に!

注)研究成果を示すのに絶対に動画が必要とか、指導教員も推奨している場合は別です。

卒論発表会の服装は?

大学の規定や教員の指示に従いましょう。多くの大学でスーツを着用すると思いますが、サイズに余裕がある、日頃から着慣れたものがよいと思います。

卒論発表会で何を採点されているのか?

配点は大学ごとに様々です。また本質的には、先に提出している論文と梗概で先に審査されていますので、発表で見ているのは主に下記となります。

●研究内容の充実度

プレゼン能力(見やすさ、声の大きさや明瞭さ、図表のわかりやすさ、論理的展開)

質疑応答対応力(質問に的確に回答できているか。ごまかしがないか。)

減点は、棒読み・声が小さい・不明瞭・聴衆を見ていない・時間を守らないなど。

※最高の誉め言葉は、「論文を読んでピンと来なかったけど、発表を聞いてとてもよくわかりました」

●質疑応答の注意点

事前準備:どのような質問がでるか想定して準備をしておきましょう。

●緊張しないためには

練習回数は裏切ることはありません。わかりやすく、話しやすく。

本番も練習のつもりで臨んでよいと思います。建築学会などで発表する人もいると思いますし、学友と交代で練習を録画して確認するのもよいと思います。

資料の出来栄えや話し方よりも、「聴衆にわかりやすく自信をもって伝えること」に徹して、細かな点は割り切ること。

発表をされる皆さんへ!

あなたにとって良いプレゼントとは、どのようなプレゼンですか?

「興味をひくこと。面白いこと。話を聞くのが楽しいこと」

「着眼点や論理展開がシンプルに伝わること」

「どうして、その研究をしてみようと思ったのか?研究をしてみて、何がわかったか?逆にわからなかったことや、今後の課題、展開はどうなるのか?」

このようなことに留意して、リラックスして成功を目指しましょう!応援しています!

聴講される皆さんへ!

・事前準備:発表者のテーマや研究内容を事前に把握しておくこと。全てでなくて結構ですので「今日の見どころ、聞きどころ」を持って聴講すること。

・持参物: ノートやペン、場合によっては録音機器を持参しましょう。

・時間: 余裕をもって会場に到着し、発表が始まる前に席についておくこと。

・マナー:発表中はスマートフォンの音を切り、静かに聴講しましょう。私語厳禁。

・集中: 発表者の話に集中しメモを取ることが大切です。質問したいポイントがあれば、メモに残しておくと良いでしょう。

・表情と姿勢: 発表者に対して興味を示す姿勢や表情を心がけることが、彼らの励みになります。

・質疑応答:適切な質問を考えて、具体的かつ簡潔に質問しましょう。

・礼儀: 質問するときや回答を受けるときは、丁寧な態度を保ちましょう。 発表者に対して感謝の言葉を伝えましょう。

これらのポイントを守ることで、卒業論文発表を有意義に聴講することができます。楽しんで聴講して、ご自身の学びを深めてくださいね!

 

(本記事は、総合資格naviライター kouju64が構成しました。)